中田宏チャンネル_170601_#500_オリンピック予算

5月31日、「2020年の東京オリンピック・パラリンピック大会経費の分担について大筋合意」というニュースが流れました。
森喜朗・大会組織委員会会長、小池百合子・都知事、その他関係者の”みんなが笑顔”が報じられましたが、笑顔の理由は今まで「一体、誰がお金を出すんだ」と揉めてきたことが”一応”割り振られたからです。

五輪経費のうち警備・輸送などの運営費はそれぞれ役割分担することで特に問題になっていません。
一方で会場などの施設整備費はさらに二種類に分かれます。
一つは大会が終わった後も使い続ける恒久的な施設整備費で、国立のものは国が、都立は都がといったように”所有者”が負担することになっています。
もう一つの大会でのみ一時利用する仮設施設等の費用負担で、こちらの議論が続いていました。

この費用負担順は一応、大会組織委員会、東京都、国と決まっていますが、ここで会場を抱える神奈川県や千葉県、埼玉県などが「われわれは出すのか出さないのか」「冗談じゃない。出すわけにはいかない」と負担の受け入れに応じていませんでした。
確かにオリンピック開催にあたって今後も使い続ける橋を掛けたり道路を整備することはあっても、大会に協力するのに一時的でしかない費用の負担を求められれば難色を示すのは当然です。

今回、大筋で決着した費用分担の試算表を毎日新聞のニュース・情報サイトから引用させていただきます。
https://mainichi.jp/sportsspecial/articles/20170531/k00/00m/050/187000c

31日に示された費用分担の試算
(大会組織委員会、東京都による試算、単位・億円)

縦の合計では計算が合いますが、横の計の赤枠部分が合いません。
「その他」全額は7850億円となっていますが、内訳の国・1500億円と都・6000億円の計は7500億円にしかならず、350億円マイナスです。
この350億円の負担を今後どうするのかが決まらないまま、今回の”大枠”合意となったわけです。

何かを節約するのか、寄付金を募るのか、チケット販売を大成功させて収入を増やすのか、あるいは最後は国が補填するのか?
今後の課題を積み残したまま”みんな笑顔”の計算をしたのでしょうか。


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