中田宏チャンネル_170524_#494_中国拘束

3月下旬から中国で日本人6人が身柄を拘束されているというニュースが、今週になって報じられています。

中国企業の依頼で現地の地質調査を行っていた日本人が、山東省および海南省で3人それぞれスパイ活動をしていたという疑いで身柄を拘束されています。
日本でお馴染みのスーパー銭湯のようなものが中国でも流行しているようでそのための地質調査ということです。

中国では3年前・2014年に反スパイ法(中華人民共和国反間諜法)というものが制定されて外国人スパイ容疑者を通報・密告する奨励金まであります。
「国家安全危害罪」なる罪を疑われて拘束・勾留されている日本人は少なくとも11人確認されています。

今回は腑に落ちない点がいくつかあります。
一つ目はこの日本人が本当にスパイ活動をしていたのか?ということですが、もちろん今は調べようがありません。
ただ”反スパイ法”ではスパイ活動の定義が実に曖昧で「している」と疑ったら恣意的に運用できそうですから恐ろしいものです。
また国家安全危害罪などの罪に問われ起訴されればその後の裁判は全く非公開でどのように裁かれるのかすらわかりません。
実は日本ばかりでなくアメリカやカナダの人も拘束されているということですから、日本は各国と協力して国連等の国際機関に「こうしたことが中国で横行している」と問題提起する必要があるでしょう。

元外務官僚で作家の佐藤優氏は以前、次のように記していました。
「こういう事件が発生した場合は、問題を表面化させずインテリジェンス機関(註:情報・諜報機関。国家の安全保障の観点から情報を収集・分析し、政府首脳に報告する政府機関)のリエゾン(註:連絡係)を通じてプロフェッショナリズムに基づいて裏で処理するのが国際常識なのだが、日本には対外インテリジェンス機関が存在しないので、それもできない」
「当面は、外務省でインテリジェンス能力の高い外交官を北京の日本大使館に常駐させ、リエゾンを務めさせるしか術がない」

もう一つ腑に落ちないことは、3月下旬に行方不明になって以来2ヶ月間も報じられなかったことです。
領事の面会など日本政府が対応してきたと信じたいところですが、今回は5月22日の中国外務省の発表で公になったわけです。
果たしてこの2ヶ月間は何だったのか、不可解です。

中国に行ってウロウロ怪しげなことをするつもりはありませんが、行くこと自体、怖いです。


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