中田宏チャンネル_170206_#420_行政改革

大阪市内で行われていた”区制度”についての住民説明会が1月28日に終了しました。
この説明会では
「現行の大阪市を残したままで、現在の区の権限を強化し”総合区”を作る」
もしくは
「”大阪都構想”で市を廃止し、新たに”特別区”を設置する」
という2つの方法についてそれぞれ説明が行なわれましたが、メディアは「住民の関心が薄く、参加低調で定員にも満たなかった」と報じています。

合計参加者数は2,657人で、全会場で定員割れとなりました。
2年前の平成27年5月ころに橋下徹・前大阪市長が都構想を前提として行った住民説明会の参加者数は3万人超でしたので、10分の1以下とは関心は確かに低くなっているようです。

テレビなどのメディアは橋下氏の政治手法について「劇場型政治」「喧嘩手法」などと揶揄していましたが、結局このようなやり方をしなければ関心は持たれないのかもしれません。
一方でメディアがなんと言おうと「日ごろからもっと関心持っていただきたい」というのが政治・行政経験からの本音です。

政令指定都市である横浜市長時代に「政令市の区のあり方は見直しが必要」と考え、”特別市構想”というものをまとめました。
その内容は橋下氏の都構想に近く、そのため後に都構想を支持・応援することとなりました。

具体的には例えば東京都にも大阪市にも「中央区」がありますが、東京の中央区は”特別区”、大阪の中央区は”行政区”であり、違いは次の点などです。

 
議会
区長の選挙
東京都 中央区(特別区)ありあり
大阪市 中央区(行政区)なしなし

特別区はいわば市町村と同じで、長を区民が選び、議会もあります。
一方、政令市の行政区ではトップはあくまで市長(大阪市長・横浜市長など)であり、その任命で公務員が区長職務を遂行するため選挙は行われませんし、議会もありません。

しかし「代理戦争」と報じられた昨日の千代田区長選挙において石川まさみ候補が勝った千代田区と、横浜市や大阪市で最も大きい行政区の人口を比べると次のとおりです。

 
人口
選挙
東京都千代田区(特別区)5万9000人あり
横浜市港北区(行政区)34万6000人なし
大阪市平野区(行政区)19万5000人なし

これだけ差があるにもかかわらず「片や選挙が行われ、片や公務員が担当する」という違和感を感じていただけるのではないでしょうか。

横浜市全体の人口は370万人、大阪市は270万人です。
「人口が多いからできない」と言い訳するつもりではありませんが、一人の首長(市長)が市の隅々まで見ることには無理があり、そのために行政区が存在するわけではあります。
いずれにしても地域課題を認識していろいろなニーズや問題点を改善していかなければならない「区長」がどのようにして選ばれるのかは非常に重要です。

「選挙で選ばれ、住民に目を向けるのか」
それとも
「公務員の人事異動で来た人が、任命した市長へ向いて仕事をするのか」
では大違いです。

だからこそ大都市の区制度はやはり改革が必要であり、ぜひとも関心を持ってもらいたいと思っています。


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