中田宏チャンネル_170201_#417_トランプ

1月28日、安倍総理とトランプ・米大統領が電話会談を行いました。
40分間の会談についてあまり詳細に報道されていませんが、東アジア地域の安全保障情勢について意見交換したり、安倍総理からは日本の自動車産業はアメリカにかなり投資して多くの雇用を賄っていることを説明して理解を求めたようです。

ところで約1週間前、あるニュースでトランプ大統領の次の発言を報じていました。

「我々が日本で車を売る場合、彼らは販売を難しくしているが、日本は見たこともないような大きな船で何十万台もアメリカに輸出し販売している。これは公平ではない」

この発言を聞いて閃きました。
「トランプ大統領は”わかって”発言している」
すなわち
「”わかっていないで”発言しているのであれば説明すれば理解してくれる」かもしれませんが、トランプ大統領は十分”わかっている”上であえてこういうことをポンポコ言っているのではないか」
「今後、日本に対していろいろなことを要求するために今のうちに先回りして脅しているのではないか」

トランプ大統領の「見たこともないような大きな船で…」は、確かに車を輸出する時は大きな輸送用の船を使うことは間違いありません。
しかし日本からアメリカへの輸出台数は1980年代の343万台から2015年には160万台と半分以下に減っています。
しかもただ単純に減ったのではなく日本車メーカーはアメリカに工場を作って384万台を生産しています。
80年代の輸出台数よりも多くの日本車を“アメリカで”作るためにすでに現地で150万人を雇用しているのです。

こうしたことは細かく調査・分析しなくてもある程度は推測がつきますし、アメリカ大統領が完全に間違ったことを発言すれば不見識とメディアが報じますから事前にブレーンやスタッフとは打ち合わせているでしょう。
その意味で「わかっていない」まま発言していることは有り得ません。

トランプ大統領は中国に対して「南シナ海」について言及したり「台湾」を持ち出したりしていますが、自由や民主主義、安全保障という”筋論”ではなく、実はアメリカの貿易赤字の半分以上を占める中国との条件をさまざまな形で引き出すための交渉カードである可能性が高いと思います。

Q&Aにしたら
Q トランプ大統領に説明したらわかってもらえるのか?
A いや言ってもわからない人だ。理解力がないのではなく、物事をすでにわかっていてさまざまな発言をしているのだ。
となるでしょう。


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