中田宏チャンネル_170127_#414_受動喫煙

厚生労働省が今国会に受動喫煙防止法案を提出するそうです。
未成年者や患者が利用する学校や病院は敷地内全面的禁煙に、レストランやホテルは原則として建物内は禁煙で喫煙室を設置可という内容のようです。
余談ですが、ホテルやレストランに入る際に「タバコはお吸いになられますか?」と聞かれて「吸いません」と答える度に「なぜ自分はスイマセンと謝っているのだろう…」と思います。

今回の法案は正確には現行の健康増進法を改正して受動喫煙防止策を強化するようですが、スモーカーからの「これ以上吸う場所が少なくなるのか」という声だけでなく施設側の「商売に影響する」と反対の声も大きくなっています。

ポイントはずばり「一律で規制するのか」でしょう。

9年前、平成20(2008)年4月、まさに同様の議論がありました。
松沢成文・神奈川県知事(当時)がリードをして「公共的施設における受動喫煙防止条例(案)」が発表されました。
内容は、タクシーや銀行、遊園地なども含めて学校・役所などの公共的施設は完全禁煙、ファミリーレストラン・ファーストフード店・ラーメン店・ホテル・クリーニング店・美容院などサービス業は禁煙・分煙を選択し、分煙の場合は設備を設けなければならないというものでした。
唯一、例外的に扱われたのがいわゆる風営法(風俗営業法)の対象である飲み屋・パチンコ屋・麻雀店などでしたが、これらも3年猶予の後には禁煙・分煙を選択しなければならない方針でした。

この方針に対して、当時、横浜市長だった私は受動喫煙防止策の”趣旨には賛成”の上で疑問を呈しました。
例えば葉巻やタバコを楽しむ形態のバーがあったり、神奈川県と言っても広く地価が安い地域もあれば横浜市内のように地価が高く狭い店舗でバーを営業しているところもありますので、そのような店が分煙施設を整えるのは難しいのではないかと投げかけたのです。

方針案は前述のような対象施設の違反は過料を科す≒罰金となっていましたが、最終的に神奈川県条例は「レストランやラーメン店などは利用客収容スペースが100㎡を超える場合は対象となり、それ以下は対象にはならない」と修正されて平成21(2009)年3月に可決・成立しました。

成立後の会見で問われて次のように述べました。
「全部一律に規制の対象とした場合にやはり経営格差のようなものがあるわけです。
そこを無視した形で小規模店も全部同じような扱いになれば世の中大手チェーンしかなくなってしまいます。
私は禁煙という健康の観点とは違う観点から提起をしてきたわけです。
そこは概ねクリアされたのではないでしょうか。
申し上げた甲斐はあったと思います。」

今回の受動喫煙禁止法は国法ですから”全国一律”ということになるでしょうか。
どんなことでも同じですが、”一律”ということについては「それで本当に大丈夫?」と疑問を抱いてしまいます。


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