台湾総統との電話会談から見えるトランプ氏の意志

今月2日にトランプ・次期アメリカ大統領(以下トランプ氏)が蔡英文・台湾総統と電話会談を行ったことを自らツイッターで明らかにしました。それに対して中国が激しく反発しています。中国の姿勢は台湾は中国のもの=「1つの中国」ですから、トランプ氏がこれを破るはずがないといろいろな形で反発しています。

※トランプ氏のツイート

これには2つの見方があります。

1つはトランプ氏が対中国路線あるいは対台湾路線を変更しつつあるという見方と、もう1つはトランプ氏の政権移行チームが国際情勢に明るくなく、間違った判断で電話を受けてしまったという見方です。

中国を為替操作国と批判してきたトランプ氏が、これから先、中国に対して強硬な姿勢を取るのかどうかを見極める意味で私の2つの視点をお伝えしたいと思います

1つ目の視点は、蔡総統がトランプ氏に会うかどうか、という視点です。蔡総統が1月8日~15日に台湾と国交がある中米3ヶ国(ニカラグア・グアテマラ・エルサルバドル)を歴訪する際にニューヨークに寄ることまで決まっており、この時に両者が会うことになればトランプ氏の意思が反映されていることになります。

2つ目の視点はトランプ政権における人事です。まず、すでに決まっている事として、 次期アメリカ合衆国国防長官には元海兵隊大将ジェームズ・マティス氏が就任にすることがあります。 退役軍人が国防長官に就くことはこれまでもありましたが、将軍経験のある超大物が国防長官になるのは、第3代国防長官ジョージ・マーシャル氏(退役陸軍元帥)まで遡ります。 マティス氏は海兵隊出身ですから、南シナ海や東シナ海情勢に極めて明るく、中国に対しては強硬な姿勢を持っている人と言えます。

この人事で、重要なポイントは“海軍長官に誰が就任するか”にあります。 現在ランディー・フォーブス下院議員が就任するのではと噂されています。この人は完全に中国封じ込め派ですから、就任することになればトランプ政権の意思をかなり色濃く反映することになります。

トランプ氏は“アメリカを再び偉大”にと言っています

経済についてはすでに色々と報じられていますが、私が確実に変わると見ていることに軍事力の増強があります。 アメリカ軍は日本だけではなく、韓国、イギリス、ドイツ、トルコ、イタリア、オランダ、スペイン、デンマークなどその他の国にも駐留していますが、これらの同盟国に対して軍の様々な負担を求めるようになるでしょう。 トランプ氏は「軍事力の増強は図るが、もはやアメリカは世界の警察官ではない」と言っています。

これから先、われわれ同盟国は負担を求められる側として見ていく必要があります

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