中田宏チャンネル_161028_354_平尾誠二

ラグビー界のスーパースター、平尾誠二さんが53歳の若さで亡くなりました。
神戸製鋼ラグビー部ゼネラルマネージャー・日本ラグビー協会理事そして2019年日本開催ラグビーワールドカップ組織委員会理事を務める平尾さんの訃報を受け、ラグビー界に激震が走っています。

年齢が近いこともありますが、これまで何度もお目にかかっていたので友人・知人としてショックを受けています。
最初にお会いしたのは平成17(2005)年で、雑誌『「致知』6月号での対談でした。

200506chichi
http://www.chichi.co.jp/info

その後は食事をしたりしながら、同世代でいろいろお話をしたことを思い出します。
中学でラグビーを始めた中学の頃はきつくてやめようと思ったそうです。
体調も壊し監督に相談してしばらくどうするかを考えた時に「何のために自分はここに来たんだ」と原点に返り「戻ってまたラグビーをする」選択をされました。
そして伏見工業高校を日本一にして、同志社大学では3連覇を果たします。
その頃はもちろん知り合いではありませんが、いち同世代として「すごい!」と見ていましたし憧れの存在でした。

『致知』の対談では、「ラグビー」は「矛盾」の塊だとおっしゃっていました。

「ラグビーは、はっきり言ってものすごく野蛮な競技です。」
「しかし一方で、ルールを熟知してそれにキチッと則って臨まなければならない。そこにある種の矛盾があるんです。」
「戦略とか戦術を綿密に立てて臨むんですが、ボールがポーンと思いもよらないところへ跳ね返ることで、せっかく構築した戦略戦術もいっぺんに崩れてしまう。これも矛盾ですね。」
「この矛盾は人生そのものですよね。」

スポーツの話、社会論、リーダー論など、いろいろと語らせていただきましたが、リーダー論については「カリスマ的なリーダーの時代は終わった」「「キャパシティー」だ」と言っていました。
「昔はリーダーにカリスマ性が求められていましたが、この情報化社会の中で」は
「異質なものや新しい考え方を受け止めるだけのキャパシティーがリーダーには必要」

というのが平尾さんのリーダー論でした。
「なるほど」と平尾さんの“寛容な精神”を垣間見ました。

対談の最後で平尾さんはこう言っています。
「われわれもリーダーとして、常に活力を保つために自分自身のコンディションを整えておかなければなりませんね」

胆管細胞がんを患われたということで、コンディション調整も何もなかったのでしょう。

53歳という若さですから、まさに人生の“矛盾”を感じます。
心からご冥福をお祈りします。

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