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シリコンバレー視察の第3弾『エコシステム』です。

SAPシリコンバレー
(SAPシリコンバレーにて)

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今回シリコンバレーで、意外というか新しいというか、不思議な言葉を耳にしました。
“シリコンバレーの「エコシステム」”という言葉です。
エコシステムと聞くと生態系、海や森のエコシステムをイメージしますが、シリコンバレーには珍獣猛獣がいるわけではありませんし、いったい何のことだろうと思いましたが、話を聞いてみてこの言葉にこそシリコンバレーの魅力が詰まっているのだと感じました。

スタンフォード大学
(スタンフォード大学にて)

シリコンバレーのエコシステムの説明は、まず豊富な人材がいることから始まります。
技術を持つ、高学歴の人材が世界中から集まっているシリコンバレーですが、なぜそのような人材が集まるのかというと高い“リターン”があるからです。
お金だけでなく、技術者・研究者として何かを実現していくモチベーションが働くのです。
この人たちがビジネスインフラになって、例えば投資家・弁護士・会計士などが集い、実践と起業を旨としたスタンフォード大学があり、カリフォルニア大学バークレー校(University of California, Berkeley)があり、さらにはノーベル賞を受賞した山中伸弥・教授が所属していたカリフォルニア大学サンフランシスコ校(University of California, San Francisco)医学部もあります。
その人材はただ集まっているだけではなく、社会インフラとなり流動化してあちこちに行き来している、これがシリコンバレーのエコシステムの一つ目です。

人材だけではなくて企業もあります。
例えばYahoo!・google・Apple・Ciscoなど誰もが知っているような大企業がある一方で、日夜一点を見つめて技術開発をしているような中小・零細・ベンチャー企業も数多く揃っています。
さらにユニコーンという時価総額で1000億円を超えるような“上場はしていないけれども凄い企業群”も存在します。
大から小までいろいろな性格の企業が存在しているのもこのエコシステムの構成要因の1つです。

また、“文化”も面白いです。
シリコンバレーはとにかく「失敗を評価する文化」と言われています。
例えば「あの技術は良かったけどgoogleに先を越されてしまった」という場合は良い失敗、わけの分からない経理処理や変な人事をしているような場合は悪い失敗になります。
良い失敗は積極的に評価されて次に繋がる文化があるのだそうです。
また “オープンとクローズド”が絶妙のバランスで存在していることも挙げられます。
連日、あちこちで異業種や他企業間のワークショップやミーティングがオープンに行われています。
もちろん全てをオープンにしていては儲かりませんから、クローズドするところはしっかり押さえていて、この絶妙なバランスが働いているのです。

このエコシステムによって、シリコンバレーでは次から次へとイノベーションが起きているわけですが、シリコンバレー特集の最後はBIとAIの対比です。

BIとAIの対比

BIはBefore Internetの時代、AIはAfter Internetの時代を指しますが、この対比が“イノベーション”という言葉の実態を分かりやすくしてくれました。
●成長については、BIは直線的、AIは指数関数的、
●近未来については、BIは予測可能、AIは予測不可能、
●物事の決定については、BIは中央集権的、AIは分権型
となります。
例えば、Uber(自動車配車ウェブサイトおよび配車アプリ)は街の空きタクシーを一気に無くしましたし、Airbnb(宿泊施設・民宿を貸し出す人向けのウェブサイト)は、世界一の客数を持つマリオットホテルを抜きました。

Uber https://www.uber.com/ja-JP/
Airbnb https://www.airbnb.jp/

これらはそれぞれの業界でしのぎを削ってきたわけではなく、イノベーションによって数年で一気に変化を遂げてきた企業の実態です。

「シリコンバレーのエコシステム」という概念は、シリコンバレーのイノベーションについて考える上で非常に勉強になりました。

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