中田宏チャンネル_160906_#319_北方領土

8月末に北海道根室市に行き、有志の若手の経営者たちと一緒に北方領土についての勉強会を行いました。

現地では北方四島交流センターに行ったり、

北方四島交流センターの佐田正蔵館長らから説明いただく
(北方四島交流センターの佐田正蔵館長らから説明いただく)

何よりも北方領土の目の前、歯舞諸島の目の前の北方館に行ったり

北方館・小田嶋英男館長から説明を受ける
(北方館・小田嶋英男館長から説明を受ける)

北方領土についての理解を深めてきました。

台風が北海道を通った直後だったので台風にはあわずに日程は確保できたのですが、残念ながら目の前に見えるはずの北方領土はガスがかかって見えませんでした。
20年以上前ですが、大学4年生の時に1人で北海道を旅したことがあり、その時に北方領土を自分の目で見たいと思って納沙布岬に来て以来のことでした。
ぜひ皆さんにはここを訪ねて、自分の目で見て意識を高めて欲しいと思います。

強制退去の時、小学生だった鈴木咲子さんと
(強制退去の時、小学生だった鈴木咲子さんと)

現地では鈴木咲子さんという北方領土から強制的に退去させられた方のお話をお伺いしました。

鈴木咲子さんの話を聞く
(鈴木咲子さんの話を聞く)

鈴木さんは終戦時に小学生でまさに北方領土に住んでいましたが、終戦と同時にソ連兵が土足で家の中に上がってきて貴金属などを強奪され、怯えてその場で身をすくめていたそうです。
その後、終戦の昭和20(1945)年から3年間は現地にいましたが、3年後には強制的に追い出されました。
しかし根室に行くのかと思いきや樺太・真岡町に連れて行かれ、そこまでの船旅も本当に劣悪で、貨物室に汚物と一緒に入れられて辿り着いたそうです。
樺太では日本人の生活基盤はなく、出される食べ物といえば黒パンと実に油っこいスープだけで、栄養失調で何人もの方が目の前で亡くなっていったのを子供ながらに覚えているという話もお聞きしました。

2月5日のブログ「2/7は「北方領土の日」無法のデパート・ロシアに対抗するために」http://nakada.net/blog/3852
で北方領土について書きましたが、こうしたことはしっかりと覚えておく必要があります。

2016/2/5「2/7は「北方領土の日」無法のデパート・ロシアに対抗するために」
http://nakada.net/blog/3852

残念ながら霧で見られませんでしたが、貝殻島まではわずか3.7km、肉眼で見える距離です。

納沙布岬 この背後、わずか3.7kmに歯舞諸島の貝殻島
(納沙布岬 この背後、わずか3.7kmに歯舞諸島の貝殻島)

漁民たちはその中間の1.85kmの内側で漁業をしています。
かつて中間線をちょっと越えたとして銃撃を受けて2人の方が亡くなった歴史もあり、怖くて近づけないといいます。
旧ソ連・現ロシアが実効支配している現実がここにハッキリしています。

皆さんにも根室市に行って、見て欲しいと思います。
とはいってもなかなか行けない人も多いでしょうから、このようなレポートをすることで皆さんに北方領土を自分のこととして考えて欲しいのです。
この問題は鈴木さんをはじめとして人権問題でもあります。
いや、人権問題という言い方では軽過ぎる、国家主権が脅かされている問題です。

もしもあなたが逆の立場だったらどうしますか?
他人が無関心だったらどうしますか?
国はそれでいいのでしょうか?

私たちが問題認識を持って返還運動を進めることで、「国は何もしてくれない」「他の人は関心を持ってくれない」状況を作らないようにしなければいけません。
他の問題でも同様です。
それが日本人として必要なことだと思います。