中田宏チャンネル_160905_#318_TICAD

8月27~28日に安倍総理大臣がケニア・ナイロビで“TICAD Ⅵ”を開きました。
私自身は関係が深かったこともあって“TICAD”ですぐ分かりますが、皆さんは何かご存じでしょうか?
TICADとはアフリカ開発会議(Tokyo International Conference on African Development)のことで、東京のTがTICADのTになっています。
1993年に第1回目が東京で開かれて以降、基本的に5年に1回開催されてきました。
今回の第6回会議から3年に1回になり、初めてアフリカで開催されました。

私がTICADと縁が深いのは、横浜市長時代の平成20(2008)年にTICAD Ⅳを横浜で開催したことがあるからです。
横浜市は国際カンファレンス(会議)を招致しており、東京に隣接して羽田空港も近く国際会議をやりやすいと評価されて横浜で行われたのですが、野口英世アフリカ賞(アフリカのための医学研究・医療活動それぞれの分野において顕著な功績を挙げた方々への顕彰)の授賞式に参加するなど私もこの会議に関わりました。
日本が今から23年前に始めたTICADは、そもそもアフリカの開発のためです。
“開発”には経済や公衆衛生、環境問題なども含まれ、これらに日本が貢献できることをやっていこうという目的でした。
欧米はアフリカをかつて植民地にしていたことから扱いにくい状況にありました。
アフリカのいろいろな感情もあってやりづらかったところに、日本がアフリカのイニシアチブを取ってInternational Conference(国際会議) という形でヨーロッパを含めた他国や国際機関を招待してTICADを始めたのです。

ところがその後、これに対抗するように中国が“中国・アフリカ協力フォーラム”(英語名”Forum on China Africa Cooperation/FOCAC)を始めます。
平成12(2000)年に北京での第1回会合以降3年ごとに開催され、平成27(2015)年には第6回目が開催されています。

日本の後にアフリカ会議を作った中国による面白い論評があります。
産経新聞によると、中国国営・新華社通信
「日本は経済や政治の“雑念”と海外への軍事拡張の野心を隠せない」
「自衛隊がアフリカを拠点にすることを含めた軍拡の拠点としてのアフリカだ」
「中国アフリカ協力フォーラムを日本が勉強している」
「中国への対抗と発言権の掌握が目的なら不愉快だ」
などと伝えていえるそうですが「マネしているのはどっち?」でしょうか。

日本はアフリカ開発に関してヨーロッパがイニシアチブを取れないなかで音頭をとってきた経緯があります。
もちろん、日本がアフリカ諸国と友好関係を深めて日本外交を重層的にしていく思惑はあります。
しかし日本が“International Conference”と位置づけているのに対して、中国は“China-Africa cooperation”ですから、志の違いが表れています。

こうした外交努力を地道に日本がやっていることを多くの人に知っていただく必要がありますし、外交ですからきちんと積み重ねて日本の存在感を世界で高めていかなければなりません。
そのためにも外務省・外務大臣をはじめ、ただ単に古くから開催してきたというだけではなくきちんと日本外交の成果に繋げて欲しいと思います。

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