中田宏チャンネル_160823_#308_東京五輪

リオ・オリンピックが終わって、閉会式では小池百合子・東京都知事がフラッグハンドオーバーセレモニー(次回大会開催都市へのオリンピック旗・パラリンピック旗の引き継ぎ式)でオリンピック旗を高らかに掲げて「次は東京だ!」とアピールしました。
次は東京です。

競技の方は、銀・銅メダルだった人は「次こそ金!」と考えているでしょうし、今回出られなかった人は「次こそは」と決意を固めていると思います。
競技者・アスリートたちは人がとやかく言わなくても頑張るでしょう。

問題は、東京オリンピックを成功させるためにはもはやメダルの話よりも「どうやって東京オリンピックそのものを成功させて次の日本につなげていくか」に話を移していかなければなりません。
通常、オリンピックを開催するとほぼ例外なくその後は景気が悪くなると言われています。
実際、公共事業等々で施設を作ったりすることはオリンピック後は当然なくなりますから、バブルが弾けたりすることによって景気が低迷することが多いわけです。
唯一例外的なオリンピックは例えば昭和59(1984)年のロサンゼルス・オリンピックなどですが、こうしたものは多くありません。
そこで一つ大きく参考になるのが、前回平成24(2012)年のロンドン・オリンピックです。
ロンドン五輪も確かに建設需要等々は翌年に下がりました。
しかし、ロンドン五輪時にロンドンを「ショールーム」にして世界に見せたことによって、翌年以降に観光客がどんどん来るようなオリンピックにしたわけです。

平成24年、ロンドン五輪の年の観光客数は3109万人で前年に比べてわずか29万人しか増えていません。
実際、オリンピックの行われた夏の期間はむしろ観光客は減っています。
しかし、平成25(2013)年には3300万で6%増、平成26(2014)年は3452万人、去年=平成27(2015)年は3646万人と、オリンピックの後、毎年少しずつ観光客数が増えてきています。
これはオリンピック時にロンドンという街を見せてその後に世界から観光客が来る循環を作ってきたからです。
今回のリオ・オリンピックはどうなるでしょうか。
私たちもこれだけ競技には熱が入りましたが、治安の悪さやさまざまな環境面の悪さなども世界に伝わってしまいました。
来年以降「よし、リオに行こう」とどれだけの人が思うでしょうか。
この点で「ショールームにする」ということはオリンピックにとって重要でここが東京は問われることになるだろうと考えます。

魚河岸で有名な築地市場を豊洲市場に移転させる問題は東京都知事選挙でもクローズアップされました。
これもオリンピック関連です。
築地市場を閉鎖した後、この土地に環状道路2号線を引くのが東京オリンピックのために必要で間に合わせたいから東京都は移転時期である11月を譲らないと言われています。
おそらくそうなのかもしれません。
しかしここは新しく東京都知事になった小池さんが「新しくなった人」だからこそ方針転換も可能ですし、一方で反対している人たちが理由にしている土壌汚染問題などこれらの問題にケリがつけられたら前に進めるという判断も必要でしょう。

ここから先はアスリートの仕事ではありません。
政治・行政が「東京をショールーム」にして、平成32(2020)年の東京オリンピックが21世紀前半のビックイベントで「あれが契機だった」と言えるようにしなければなりません。

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