ASEAN

7月24日~26日にかけて、ASEAN(東南アジア諸国連合、Association of South‐East Asian Nations)の会議が行われていましたが、ここで中国の身勝手ぶりが目に余りました。

7月24日~25日にASEAN外務大臣会議(インドネシア・シンガポール・タイ・フィリピン・マレーシア・ブルネイ・ベトナム・ミャンマー・ラオス・カンボジア)が行われ、7月26日にはASEAN地域フォーラム(ASEAN+日本・米国・カナダ・豪州・ニュージーランド・パプアニューギニア・韓国・北朝鮮・モンゴル・中国・ロシア・インド・パキスタン・東ティモール・バングラデシュ・スリランカ・EU)が行われましたが、ここで問題になったのは中国の南シナ海への海洋進出の件です。

これについては7月12日のブログ「選挙も大事。でも、今日、日本に大注目の判決が出ます!」でもお伝えしましたが、国際仲裁裁判所は「中国が岩礁の埋め立てをして軍事基地を作ったり、飛行機の滑走路を作ったり、人を住まわせたりしていることは全くもって違法であり、中国の主張は間違いである」との判決を出しており、ASEAN外相会議並びに地域フォーラムではこれをどのように盛り込むかに焦点が当たっていました。

この仲裁裁判所の判決をASEAN外相会議の声明などにきちんと盛り込むべきだと主張したのはフィリピン・マレーシア・ベトナム・シンガポール・インドネシアの5ヶ国で、ASEAN主要国は中国に「判決を受け入れるべき」だという認識を示しました。
加えて、タイ・ブルネイ・ミャンマー・ラオス(議長国)の4ヶ国も、ここまできたら仲裁裁判所の文言を盛り込むのはしょうがないという姿勢でした。
しかし、10ヶ国から成るASEANのうち上記9ヶ国が判決を受け入れようとするなかで、残り1ヶ国のカンボジアが大反対を繰り広げました。
カンボジアは、中国なしでは生きられないほど中国のお金にズブズブにまみれた国になっています。

ASEANでは10ヶ国すべてが合意しないとダメ、コンセンサス=全会一致主義になっているので、カンボジアが拒否権を発動したため、仲裁裁判所の判決が外相会議の議長声明に盛り込まれずという結果になってしまいました。

ちなみに、日本経済新聞社が外相会議が始まる前の7月22日時点で独自に入手していた情報では、外相会議の声明文案には「法律の完全な尊重が必要だ」と明記してあったそうです。
議長国ラオスにも相当の中国マネーが入っていますが、そのラオスでさえも「まとめざるを得ない」と考えていたところにカンボジアの大反対となり、まとめ切れない結果に繋がりました。

仲裁裁判所はこれまでも幾つかの判断・判決を出しています。
例えばバングラデシュとインドの間にあるベンガル湾の境界線について「8割近くがバングラデシュの管轄」という判決を出し、これを大国たるインドが受け入れて現在では共同開発をしているそうです。
また、マレーシアとシンガポールの間にあるジョホール海峡の埋め立てについてマレーシアがシンガポールを訴えた件では、判決前にシンガポールが軟化して計画変更を行い、解決しました。
しかし中国は仲裁裁判所の判決を「単なる紙くず」と言い放ち、全く無視の姿勢を決め込んでいるそうですから、本当に身勝手な国です。

日本やアメリカなども入ったASEAN地域フォーラムでは、岸田外務大臣を初めとして、アメリカ・オーストラリア・ASEAN各国、さらには韓国の外務大臣も中国に対して受け入れを迫る発言をしましたが、それでもカンボジアが反対し続けたため議長国ラオスは結局これをまとめることができませんでした。

中国はどんどん孤立化しています。
時にロシアや北朝鮮に呼びかけて、お互いの利益を尊重し合うようなことをしますが、これではただ単に身勝手グループを作っているようなものです。
こうした身勝手グループの国に対する決定的な解決策があるわけではありませんが、「アンタ達がやっていることは何の得にもならないよ」「どんどん孤立してしまうよ」などのメッセージを国際会議の場で発信し続ける必要がありますし、このブログでも扱い続けます!

 

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