中田宏チャンネル_160712_#281_中国裁判

今日7月12日火曜日、オランダのハーグ国際仲裁裁判所で一つの大きな判断が示されます。

中国が東シナ海・尖閣諸島や南シナ海・東南アジアへ海洋進出を強めてこれまで平穏に漁をしていた場所にも入って「ここは中国の領海だ」「入るな、出ていけ!」とトラブルが相次いで人が亡くなるような状態が続いていました。
それに対して、もう我慢ならない!と3年前にフィリピンが国際仲裁裁判所に法的な仲裁・判決を求めて中国を訴えた、その注目の判決が出ます。

これで中国の暴走に歯止めがかかると言いたいところですが、果たしてどうなるのかは皆さまも注目です。

フィリピンが求めている判決は15もありますが、注目される判決は2つです。
1つは中国がどんどん埋め立てをしている人工島に軍事基地などを作っていることに対して、フィリピンが「そもそも島ではないのだからそんなことをしてはならない。中国の領有権はない」と主張していることについての判決。
そしてもう1つは、中国が地図などに「九段線」という9つの線を引き、その内側の海域は中国の管轄下にあると主張していることについての判決です。
中国が勝手に定めた「九段線」が果たして認められるのか。
これら2つについて、仲裁裁判所がどのような判決を出すのかが注目されています。

注目の判決は、恐らく中国にとって不利な判決になるだろうと観測されています。
そもそも中国の根拠は薄弱で、実力行使だけで島を押さえてきているわけですが、現段階で中国は「この判決を受け入れない」「紙くずだ」「そんなの関係ねぇ!」と言っています。

一方、国際社会は懸念を強めています。
中国のように実力行使で領土・領地・領海を拡大していくことを認めれば、世界が無秩序になってしまいます。
アフリカ諸国や中東諸国などでもそのような懸念はありますし、例えばクリミア半島をめぐるロシアも同様です。
中国が「そんな判決は認めない」という振る舞いをすれば、ロシアも同様のことをやりかねない懸念があるのです。

6月にはカーター米国防長官が「中国が外交政策を新たにする機会だ」と中国の自制、方針転換を求めていますし、EUも今日12日に判決を尊重する声明を出す方向で調整をしています。

中国は、昨日まで南シナ海で過去最大規模の軍事演習を行っていましたが、仮に判決が自分たちに不服なものだったらさらに埋め立てを進めて報復に出るとも観測されています。
しかし、国際社会の中では中国の孤立化が進んでいるので、中国にとってはどのような振る舞いをしても不利であることは変わりません。
そういう意味ではこの判決に従うとは思えませんが、この判決が出ること自体が世界にとって重要です。

皆さまも中国の反応をぜひ確認してください。

【番組出演告知】
7月17日(日)午後1時30分〜
読売テレビ系列『そこまで言って委員会NP』の「中国」大検証スペシャル」に出演します。
番組内では中国の外交・人権・経済について論じています。
ぜひご覧ください!

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