中田宏チャンネル_160609_#258_プライマリーバランス

消費税の増税再延期については5月30日のブログ「消費税上がらず」は読み通り!だったら絶対やるべきコトは」で経済的な背景を解説をしました。
今回はプライマリーバランス(基礎的財政収支)についてです。

日本の借金が大変なことは皆さんもご存知と思います。
このままでは将来世代の負担がどんどん大きくなってしまうので、横浜市長時代には嫌われても嫌われても借金を減らすことに命を燃やしました。

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(平成24(2012)年4月 横浜市資料より)

一方、国の借金は一向に減りません。
将来世代への問題に加えて、このままでは国債が信用されなくなってしまいます。
暴落が始まって金利がどんと上がれば、借金は今以上に膨らんでしまいますが、その際にプライマリーバランスが問題になってくるのです。
プライマリーバランス
は簡単に言えば税収で日々の政策を賄えるかということで、家計で例えると光熱費・食費などの当たり前のものを給料賄えているかということです。
生活に必要な当たり前のものを借金して賄っていては「転落過程(家庭???)になってしまいます。

国は完全にその状態に陥っていますが、実は借金をすることも国や地方にとっては歳入にあたります。
つまり、借金をして黒字と言い張ることもできるのです。
しかしプライマリーバランスは借金を除いてちゃんとやれているかどうかを見るのが本来の意味です
まり、プライマリーバランスが黒字になれば借金は減り始めます
もっと甘い言い方をすれば、(借金を)返す意思が一応あるんだという国の証明にはなります。

横浜市長のときには国よりもずっと厳しいプライマリーバランスで黒字化を図りました。

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(平成24(2012)年4月 横浜市資料より)

国のプライマリーバランスには金利は含まれていませんが、横浜市では金利分も含んだ「これをすれば確実に借金が減る」方法を実行したのです。

借金を減らしてプライマリーバランスを黒字にすることは国も地方も本当に大変なことですが、それでも国の方が楽です
なぜかといえば国は(法律で)税率の上げ下げができるからです
また地方は国の基準どおりに行政を行っているわけですが、その基準も国は(法律で)変えることができるのです。

それでも今まで黒字になっていません。
安倍政権・日本政府は
2020年にプライマリーバランスを黒字にすることを約束してきましたが、それは無理だろうということは3月1日のブログ「【予算】成立確定ながら、大事なアレなどまだ議論の時間あり」でお伝えしています。
国はプライマリーバランスの黒字化を名目経済成長率3%実質経済成長率2%消費税10%の前提で試算していますが、2015年のデータでは名目経済成長率は2.2%実質経済成長率は0.8%、それに加えて今回、消費税も上げない状況です。

将来に対しての責任はどうなるのでしょう。
マスコミもこの点において追求が甘い。
政府はしっかりと説明して道筋をつける必要があります。
そのためには身を切る改革を行う必要があることも言わざるを得ません。

<著者>
中田宏
1993〜衆院議員(3期)、2002〜横浜市長(2期)、2009〜総務省顧問、2011〜大阪市特別顧問、2012~14衆院議員。青山学院大経済学部卒、松下政経塾(10期)卒

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