中田宏チャンネル_160518_#242_五輪裏金

2020年東京オリンピック・パラリンピックにまたケチがついています。
フランス検察当局が、以前に問題になったドーピング関連の金の流れを確かめている最中に、日本の招致活動で多額の賄賂が使われていたのでは?という情報が出てきたというもので、日本側もこれを認めました。

オリ・パラ招致委員会がシンガポールの会社に2億2,300万円を出したということですが、このシンガポールの会社は、国際陸上競技連盟のラミン・ディアク・前会長(セネガル)息子・パパマサッタ氏と関係が深い会社だそうです。
つまり、日本オリ・パラ招致委員会→シンガポールの会社→ディアク氏の息子=ディアク国際陸連前会長とお金が流れたのではないかというストーリーです。
「陸連系」は、IOC(国際オリンピック委員会International Olympic Committee)委員の人数が多いので「押さえどころ」でもあったのでしょう。

私も、2020年オリンピック・パラリンピック日本招致「議員連盟」のメンバー(常任幹事)でした。
現役の議員や関係者は明言できないでしょうが、「お金」を使ったことは間違いないと思います。
この手の話は世界の招致活動においてはっきり言って常識で、それが日本がなかなか勝てない理由です。

横浜市長時代に平成21(2009)年の世界水泳選手権の招致活動を行った時には日本水泳連盟や世界水泳連盟のさまざまな人間模様を目の当たりにしました。
日本がフェアな活動をしていてなかなか誘致できないこと、そして逆の意味では世界で金が乱れ飛ぶなかで招致活動をしていることを実感してきました。

今年の2月にFIFA(国際サッカー連盟Fédération Internationale de Football Association)の会長が代わりました。
前会長・ブラッター氏が汚職まみれということで代わったわけですが、このFIFAの方がもっとヒドいです。
2010年ワールドカップ南アフリカ開催や2011年の会長選挙などの賄賂で合計1億5000万ドル(日本円で約185億円)を超える金が乱れ飛んでいたことが問題視されました。

世界スポーツ界に今回のような視点が向いてきたことは良いことです。
他国が金をどんどん注ぎ込むなかで日本はフェアに戦い過ぎてきた現実があり、世界と「フェアな勝負」をしたいのは日本側です。

また日本はお金を使うにしても裏金で現ナマを出すような国ではありませんので、「コンサルタント」に情報収集などをある程度の成果として対価を支払ってきたのは比較的スマートなやり方でしょう。

世界のスポーツ界はヨーロッパ勢が牛耳ってきました。
ヨーロッパ自身が反省しなければいけないことが山ほどあるにもかかわらず今回は日本にスポットを当てていますが、自己反省も含めて前に進めて欲しいですね。

<著者>
中田宏
1993〜衆院議員(3期)、2002〜横浜市長(2期)、2009〜総務省顧問、2011〜大阪市特別顧問、2012~14衆院議員。青山学院大経済学部卒、松下政経塾(10期)卒


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