中田宏チャンネル_160418_#224_離島

国境付近の有人離島を保全するための離島保全法(正式には「有人国境離島地域保全特別措置法」)が今国会で審議され、成立する見込みです。

この法案は国境近くの離島の人口減少対策のためのもので、離島に人が住んでいるからこそ外国に対して目を光らせることができている現状から見ても非常に大事なものです。
都会に住んでいると国境近くの離島が抱える問題について知る機会はあまりないと思いますが、私自身も一刻も早くこうした法律ができるよう目指して活動してきましたので、どれほど重要な法案なのかを皆さんにお伝えします。

離島の対象は例えば、東京都三宅島、北海道礼文島、新潟県佐渡島、鹿児島県種子島などで、今回の法案にはこれらの離島に住民の定住を促すことや、交通費・食料品・漁船の操業費を国や自治体が一部補助することを努力規定などとして盛り込まれています。

衆議院議員当時の平成26(2014)年2月、長崎県対馬市議会議長(当時)の作元義文氏が、翌3月には全国離島振興市町村議会議長会として各地の離島から作元氏をはじめとした議長の方々が「離島振興のための法律整備を7年越し(当時)で国に要請しているがなかなか進まない。」と要請に来ました。
その前年、平成25(2013)年8月に長崎県対馬市を視察で訪れていたので、対馬市議会や市役所の皆さんと私はすでに繋がりがあったのです。

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平成25(2013)年8月29日、対馬空港。前列右から3人目が筆者

その視察で非常にびっくりしたのがガソリン代の高さです。
離島は日本で最もガソリン代が高く、当時レギュラーガソリンが1リットル当たり185円-190円もしていました。

また、釜山まで50km・博多まで130km・長崎まで170kmの距離を考えると、いかに韓国・釜山との距離が近く、対馬が日本の国境を近いかがわかります。

距離だけではなく、移動にかかる交通費にも問題点があります。
例えば対馬-福岡間の航空運賃(往復)は約30,000円、対馬-長崎間は約35,000円もかかりますが、ある旅行パック(往復)では、福岡から大阪USJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)に1泊で遊びに行っても約15,000円です。
視察を通じて、離島での生活を守るためには何らかの振興策が必要であることを実感しました。

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平成25(2013)年8月29日
(中央)当時の財部能成・対馬市長
(右)比田勝尚喜・副市長(現在の市長)
筆者は左から2人目

対馬市役所で当時の財部能成・対馬市長比田勝尚喜・副市長(現在の市長)とお会いしたときの話が鮮明に記憶に残っています。
「漁民が目を光らせているから対馬では拉致(事件)が起こっていないのです。不審な外国船がやってきたときに一番初めに見つけるのは漁船です。漁民数の減少は、漁業を守ることだけではなく国防省の観点からも考えなければならない問題で、これから先きちんと漁業の後継者を作らなくてはいけません。」とおっしゃっていました。

今回の離島保全法は離島で暮らす人々にとってはまだまだ充分なものではないと思いますが、一歩前進であることは間違いありません。

10年間(有効)の時限立法だそうですが、ぜひ早く整備して身のある法律運用をして欲しいと思います。
全国各地の人々は観光でもいいので、温泉につかったり海の幸を食べたりして離島振興に貢献しましょう。


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