中田宏チャンネル_160304_#194_桜宮高校

2月24日、大阪市立桜宮高校バスケットボール部の男子生徒が4年前に自殺した事件の民事訴訟で、東京地裁は顧問だった元教諭の体罰などが自殺の原因になったと指摘して大阪市におよそ7500万円の支払いを命じる判決を言い渡しました。
すでに刑事裁判では、男子生徒への暴行と傷害の罪で、元教諭に対して懲役1年執行猶予3年の有罪が確定しています。

一つの区切りと言えるのかもしれませんが、この件は非常に思い入れがあります。

事件発生は平成24(2012)年12月でしたが、その直後の平成25(2013)年1月24日に衆議院の文部科学委員会で質問に立ちました。
この事件はすでに大きな問題となっていたので、国会が召集される前でしたが閉会中審査で行われました。

元教諭は刑事罰も受けているように資質が問われますし、このバスケットボール部が勝利至上主義に陥っていわば体罰や暴力が黙認されていた現実もあります。

一方で、学校や教員に対しての責任はいったい誰が持つのか。
学校長でしょうか。教育長でしょうか。教育委員長・大阪市長・大阪府知事でしょうか。

実はこの中に責任者は誰もいません。
教育に対する責任は「教育委員会」という「合議制の組織」が持っていて、誰かがその責任においてきちんとと物事を指導・監督・処分する「主体者」はいません。
さらに教育委員は非常勤ばかりです。

この事件について、当の学校は「体罰はなかった」というずさんな調査で終わり、教育委員会はそれをただ受け入れただけでした。
確かに非常勤の委員ではただ受け入れる以外に為す術はないでしょう。

こうした教育委員会の実態を市長経験で知っていましたから、文科委員会の閉会中審査で下村博文・文部科学大臣に教育委員会の在り方を変えるべきだ提案し、大臣からは明確に「来年には法案を出したい」と答弁が有りました。

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翌平成26(2014)年1月29日には衆議院本会議で安倍晋三・総理大臣が、教育現場の問題に的確で速やかな対応を行えるよう、責任の所在があいまいな現行の教育委員会制度を抜本的に改革しますと約束し、国会会期中に教育委員会制度は少し改正されました。

しかしこの改正もまだまだ中途半端です。
何より、賠償金が出ようとも教員が刑事罰を受けようとも、亡くなった子供は戻ってきません。
二度と命が無駄にならぬよう損なわれないようこれから先も手を打っていくべきだと思います。


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