中田宏チャンネル_160114_#159_中国経済

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今年に入り、世界の株式市場が大荒れです。
東京証券取引所は戦後の開設以来、市場最悪で年初来の連続下値になっています。
株式市場が混乱するといずれは実体経済にも反映されますので、単に株を持ってる人だけの話ではありません。

この大荒れの震源地は去年の8月以来またしても中国です。
中国の上海株式市場が下がり続けているのは当然、経済の実態もありますが、今回は主に2つの要因が挙げられています。

1つ目は「サーキットブレーカー」制の導入と停止です。
※サーキットブレーカー制の語源は、電流が流れすぎた時に発熱などを食い止めるために電源を落とす電気回路の遮断器(サーキットブレーカー)のこと。
株式市場などでは売りが売りを呼んで下落が止まらなくなることがあり、値動きが一定の幅になったら取引を強制的に止めて、投資家に冷静になってもらう目的で設けられた制度のことを指しています。

中国政府が今年になってこのサーキットブレーカー制を導入し株価の下落を抑えようとしました。
この制度の導入で「株を自由に売れなくなるのか?」という懸念が広がって売り浴びせが起こってしまったため政府が実際にサーキットブレーカーを発動しましたが売り浴びせは収まりませんでした。
一方その後サーキットブレーカーを停止したら株価が伸びましたが、いずれにせよ朝令暮改的な中国の政策のあり方に不信が広がりました。

2つ目の要因は中国人民銀行が「元安」誘導の姿勢を見せたことです。
元安=経済がそんなに悪いのか?という不安に繋がり、中国の経済がますます悪くなる可能性が懸念されます。
元安は同時に中国から資金や資本がどんどん流出することを意味しており年初の株価大荒れは主にこの2つが世界の不信感を呼んだことが要因ではないかといわれています。

そもそも中国の上海株式市場は多くの問題を抱えています。
例えば外国人投資家が自由に参入できないことや、上場企業が安易に取引を停止できてしまう、そもそも上場企業である国有企業の透明性が確保されていない等々、マーケットそのものの問題が根底にあります。

このような中国を作り上げてきた欧米諸国や日本の責任は重いものがあります。
特に欧米諸国は「とにかく儲かればいい。中国がマーケットとしてどんどん経済成長してわれわれのものを買ってくれればそれでいい」という発想で中国の不透明さと未成熟を認めてきました。

最近ではAIIB(アジアインフラ投資銀行 Asian Infrastructure Investment Bank)に(アメリカこそ参加しませんでしたが)ヨーロッパ各国はこぞって参加しました。
中国とうまく付き合いたいことの表れでしょう。
さらにはまた、昨年末にはIMFがSDR(特別引出権 Special Drawing Rights)の構成通貨として人民元の採用を認めました。
人民元の取引自体が自由でないにもかかわらず国際通貨の仲間入りをさせることに関して日本は否定的でしたが結果として欧米主導で認められました。

このようにして欧米を中心に世界が中国を「ワガママで自分勝手なまま大人にしてしまった」のです。
かつて日本がtoo big=大き過ぎるから日本はつぶせない」と言われたことがありましたが、いまや中国がまさにその状態で世界が腫れ物に触るように扱っています。

今年も中国から発表される数字が信用できるものなのかイチイチ疑わざるを得ないような不透明さによって、世界が振り回される1年になることは間違いないでしょう。


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