20160108_#156

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年末に郵政民営化委員会が報告書をまとめました。
・ゆうちょ銀行の貯金限度額を1000万円から1300万円に引き上げる
・かんぽ生命の加入限度額を1300万円から2000万円に引き上げる
というもので、これを受けて政府は政令を改めて今年4月から新しい限度額に移行させる方針だそうです。

この引き上げには疑問を持ちます。
郵政グループは民間企業でありながら各種税金の優遇など民間とは違う条件が設定されています。
また国が大株主ですから事実上は「国有」銀行・生命保険会社ともいえます。
簡単にいえば、国の後ろ盾がある状況です。

国が株式を全部もしくはほとんどを放出して完全民営化され民間と同じ条件・イコールフッティングとなれば限度などは外しても構わないでしょう。
こうしたこと無く優遇を進めることには感心しません。

そもそも現在のゆうちょ銀行の預金量は177兆円でいわゆる「メガバンク」よりも大きい日本一の銀行ですがさらに膨らまさせようとしているわけです。
そしてゆうちょ銀行がどんなにお金を持ったところで残念ながら地域のためにはなりません。
国は今「地方創生」などと謳っていますが例えば地方の商店街のお店や零細企業に実際に融資しているのは信用金庫や信用組合など地域の金融機関です。ゆうちょ銀行やメガバンクはまず貸さないでしょう。
ゆうちょ銀行は主に国債を扱ったり債券運用を行っているわけです。
地域の金融機関がゆうちょ銀行と資金獲得競争をしてもゆうちょ銀行が優遇されていれば資金は流れてしまい信金や信組が地域に資金を貸す「血の廻り」がどんどん先細るようであれば地方創生なんて絵に描いた餅です。

昨秋はドラマ『下町ロケット』がヒットしました。
この『下町ロケット』のような地域の小さな会社・零細企業や中小企業にどこが融資しているのかをよく考える必要がありますが、それではなぜ限度額を広げようとするのかといえば過去の「郵政選挙」でも明らかなように郵政グループに支援してほしい議員が大勢いて実際に郵政側もそれらの議員を後押しするからです。

ただ残念ながら国民世論として「地域の金融機関を後押ししよう!」という機運はありません。
このまま行けばどんどん「国有」銀行が大きくなり血の巡りが悪くなってしまいます。
これは極めてまずいと思っています。


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