政倫審

 小渕優子経産相、松島みどり法務相の二人が昨日、辞任しました。小渕氏の後援会行事の収支が数千万円も合わないなどというのは、私自身の経験に照らしても考えられないことで、大臣だけでなく議員という立場で考えても重大な問題だと言わざるを得ません。
 この問題を最初に追求したのはメディアでした。先週は、これを報じる週刊誌や新聞記事をかざして衆議院の経済産業委員会で野党議員が小渕大臣を問い詰めていました。先々週から続く松島大臣のうちわ配布問題と江渡聡徳防衛相の政治資金問題、それに続く小渕経産相の問題で、今国会は何やらスキャンダル追求国会になっています。

 実は、次世代の党は、これらの問題を国会審議で深く取り上げていません。唯一言及したのは、17日(金)の経済産業委員会です。我が党の杉田水脈代議士が「大臣自身の問題で国政を停滞させるなら、自ら進んで政治倫理審査会に出席したらどうか」と発言しました。この日の朝、次世代の党の国会対策委員会で議論した上で、私がこの方針を決めたことによります。
 その方針とは、選良たる公人である国会議員にかかる嫌疑については、衆参両院に設置されている政治倫理審査会を積極的に活用するべきだということです。
 政倫審は国会法に基づいて1985年から常設されています。審査会の開催を求めるには二通りあります。一つは、疑惑を受けた国会議員が自ら進んで申し出る場合と、もう一つは、25人の委員の3分の1以上の申し立てによるものです。過去に政倫審は9回開催されました。うち8回は疑惑議員自身からの申し出で、1回は他の議員からの申し立てです。

 次世代の党の方針は、スキャンダルは政倫審で質し、国会の各委員会は山積する法案や国政の諸課題について積極的に議論しようということです。政倫審で弁明した結果、法律に抵触する事案が認められたり、一向に説明責任が果たされていないというケースなどがあれば、議員辞職や辞職勧告決議になることもあるでしょう。政倫審での審議の一方で、法案などは委員会で審議すればいいわけです。

 私は、国会は国政の重要課題を闊達に議論する場であり、スキャンダル追及の場ではないと考えます。もちろん、仮に大臣が逃げ回って何ら説明しようとしない場合などは、問い質す場が委員会しかないというケースもあるでしょう。逆に、野党側が予算や法案の成立を遅らせたり阻止したりするために、スキャンダル追及を持ち出すこともよくあることです。
 実際、国民が知りたい国政の重要課題の議論そっちのけで、スキャンダル追及をやっているという場面がこれまでも幾度もありました。恐らく、多くの皆さんもNHKのテレビ中継で見た光景だと思います。

 この背景には、メディアの問題もあります。メディア自体が、スキャンダルなどの与野党のケンカ話ばかりを喜んで報道するから、メディアに載るためには野党にとってスキャンダル追及が手っ取り早い手段になってしまっています。そうして、内閣を叩いて選挙に有利にしていくことを、自民党が野党の時もやっていたわけです。
 今回の我々がそうであるように、しっかりと議論をやっていてもメディアは報じません。次世代の党が「疑惑の説明は政倫審でやるべき」と主張していたこと自体、このブログの読者も知らなかったと思います。

 もちろん、国会議員が金銭問題などで嫌疑をかけられること自体を無くさなければなりませんが、いずれにせよ、そうした場合は、自ら進んで説明をすることが必要です。そして、その場は国政を停滞させる委員会ではなく、政治倫理審査会を積極的に活用するべきです。これが、国会対策委員長の私の方針であり、次世代の党の方針です。