20151105_#112

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イタリアで行われていた2015年ミラノ国際博覧会に行ってきました。

今回の万博では「日本館」が30を超える大型パビリオンの中で最高位の金賞を受賞しました。
連日大盛況で長蛇の列、8時間から多いときには10時間待ちの日もあったそうで、日本館の人気の高さがうかがえました。
和食が世界遺産に登録され、日本食に注目が集まるなかでの「食料・フード」をテーマとしたミラノ万博の開催となりましたので、特に人気が集まったのでしょう。
日本は展示デザイン部門で「金賞」となりましたが、中身も伴っていました。
日本の食材や料理方法をハイテク技術を使って綺麗に見せていたのも人気を呼んだ大きな要因だと思います。

今回は日本館以外にも、好評のところからそうではなかったところまで20以上のパビリオンを見ましたが、例えばドイツ館は日本同様にハイテク技術を用いた展示で地球環境と食料について非常に考えさせられる館でした。
また、大変に人気があったのがカザフスタンとUAEです。
両国は近々に万博を開催予定で、展示内容は将来の万博につなげるテーマを設定し、3Dシアターを作るなどエンターテイメント性で人気を呼んでいました。

一方、必ずしも「食」というテーマが反映されていないところも見受けられました。
例えばイランです。
イランは核開発により国際社会のさまざまな指摘を受けていますが、その意味でイランには科学技術が十分に備わっているというアピールや、映像の最後をバレーボールの男子チームが世界大会でアメリカにストレート勝ちをするシーンとするなど、いわゆる「国威発揚」「国際社会に認めてほしい」という内容になっていると感じました。

印象的だったのはインドネシア館です。
展示自体はあっさりしていましたが、そのなかでも「フードセキュリティVSサステナビリティ」という一文が私の記憶に残りました。
すなわち「人口の多いインドネシアがこれから先、国民のために食料を確保すること」と「環境の持続可能性」はある意味で対立する概念であることを打ち出していて、非常に印象に残りました。

個人的に面白くなかったパビリオンはアメリカです。
農務省ではなく国務省が運営していたそうですが、パネルをパラパラと見せるだけで、それ以外にテーマ性もなければ感動もないという状態で、全く面白くありませんでした。

さて、今回のミラノ博では万博そのものについても考えさせられる機会になりました。

かつては「万博」と聞くと滅多に見られない最新技術を見ることができると心躍らせたものですが、今やグルーバル化が進み(日本人であれば)誰でも気軽に海外旅行に行けるような時代ですから、万博がどれほど以前と同じ価値を持っているのか、だいぶ意味合いが変わってきたと思います。

結局、各万博にテーマ設定はあるものの、今回は中国が「自国の食品は安全」「トレーサビリティーの確保」の映像を見せるなど、それぞれの国がいま主張したいことをアピールする場になっています。
これは決して万博だけではなく、ほかのどの国際会議でも同様です。

日本は今回「フード」という意味で非常に洗練された見せ方をしていましたが、発展途上国への貢献や捕鯨問題についてもどこかに折りまぜつつ日本のメッセージを主張してもよかったのではないか、と考えたミラノ万博でした。


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