20151008_#094

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インドネシアの高速鉄道についてです。

9月29日、日本を訪れていたインドネシアのジェコ大統領の特使・ソフィアン国家開発企画庁長官から「インドネシア高速鉄道建設は中国案を採用する(日本の提案を採用しない)」ことを伝えられたことに対し、菅官房長官が「極めて遺憾だ」としました。

日本と中国は互いに受注競争を繰り広げていました。
両国は安全性や性能、そして財政負担方法つまりお金の問題などでしのぎを削って提案していましたが、インドネシア政府は「決めきれない」として、9月初旬に高速鉄道の計画そのものを一旦見直し、白紙に戻しました。
インドネシアは「政府に財政負担が生じない」「政府は融資に対する返済保証を行わない」「企業連合などが建設から運営まであたる」ことを要望していました。
しかし9月初旬の段階では日本・中国とも「政府保証は必要」「財政負担はしてもらわないと困る」という姿勢だったので、インドネシア政府としても決めかねて一旦白紙にしたわけです。
(いまとなっては、中国案を採用するためのプロセスとして一度白紙にしたのかもしれません。)
ところが9月中旬、インドネシア政府の要望に中国側が応じると申し出て中国案を採用することになりました。

高速鉄道、日本での新幹線の最近の状況は次のとおりでしょう。

平成23年、中国の高速鉄道は死者40人を出す温州市鉄道衝突脱線事故を起こしています。
一方、日本の新幹線は(先日、焼身自殺「事件」はありましたが)脱線や衝突の「事故」による死者は一人も出ていません。インドネシアも地震国ですが、新幹線は地震発生時の緊急停止装置などの実績、安全性も豊富です。

イニシャルコストとランニングコストの責任、性能・安全性すべてを中国が請け負えるのかどうか。
決まった以上は中国のお手並み拝見ですが、これから先、日本と中国あるいは韓国などで、各種インフラ(高速鉄道・高速道路・発電所など)の建設等について、各国政府が日本とを両天秤にかけて有利な条件を引き出すことは増えていくと思います。
その意味で、日本は今回の受注失敗を教訓として、新たなインフラ輸出戦略を打ち出していくタイミングでしょう。


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