中田宏チャンネル_181204_#874_G20

アルゼンチンの首都ブエノスアイレスでG20が先月11月30日から12月1日の二日間に渡って開催されました。G20とは主要20ヶ国の多国間協議の場ですけれども、安倍総理大臣も出席しました。

私はG20よりも、米中首脳会談に注目をしていました。
それは何故かというと、現状の
G20に於いて20ヶ国が一致して結論を出すことに、もはや期待できないからです。

G20、これまでにもたびたび扱ってきました。
2年前のG20では世界的な株価急落を受けて「何かあったらみんなでやりましょう。それまでは様子を見ましょう」という結論でした。

G20閉幕】「いざとなったら何とかしよう」という”気休め”(2016年2 月29日掲載)

http://nakada.net/blog/4189

昨年トランプ大統領が誕生した後のG20では、それまでの首脳会議で必ず宣言の中に盛り込まれていた「あらゆる形態の保護主義に対抗する」という言葉が削られました。

と言うことは、「みんな自分のことだけ考えていいよ!」という風にも言えるわけです。

今回のG20でもそうした文言は盛り込まれていません。

「当面のG20では物事が決まらない!」という風に見たほうが良いわけですが、米中貿易戦争の行方、これがどうなるかという点において、この場を使っての米中首脳会談に注目をしていました。

「中国はアメリカを長年出し抜いてきた」「これ以上はもう許さない!」
アメリカのトランプ大統領がそう言ったのは今年の7月です。

そして7月に制裁関税第1弾を掛け、8月に第2弾、9月に第3弾を掛けました。9月の第3弾では、中国から輸入し、アメリカ人が使用ている日用品に10%の関税を掛けました。「不公正な貿易に改善が見られなければ来年の1月に、この関税をさらに引き上げて25%にする!」とトランプ大統領は息巻いてG20に望みました。

 

今回の米中首脳会談で結果どうなったかというと………..1月の関税引き上げは見送られました
その代わり、米中が協議をして90日以内に成果が出なければ、すなわちアメリカが不公正なと言ってることについての結論が得られなければ、それ以降に引き上げるということになったんです。90日以内ということは、タイムリミットは2月末です。

ズバリ3ヶ月後の予想です。私ははっきり言って『難しい』と思いますね。
というのも、中国はアメリカからの物の輸入には幾分か応じるでしょう。しかし一方で、日本企業も悩まされてきたように、例えば中国で機械を製造したら、その技術を公開しろというような技術移転の強要、このようなことにはおそらく応じないですね。

中国は国家の意思として『アメリカに追いつけ、そして追い越せ』を目指しています。
例えば、これからの技術などについて無理やり聞き出す。聞き出せなければ、サイバーテロなどで盗み取ってでも達成しようとしています。

そしてもう一つ、中国はアメリカが弱ってくるのを待つでしょう。
既にアメリカは中国がアメリカに輸出している総額の半分ほどの物に関税をかけています。
確かに中国にとっては痛手で経済もどんどん悪くなり始めています。

しかし、製造、そして輸出入でお互い大きな取引関係にあるアメリカにもこれは影響し、やがてアメリカ経済にとってもマイナスになるからです。

そうなれば、米中共倒れの可能性が出てきます。しかし、中国からすればアメリカも弱ってきたその時こそ、一方的な譲歩をしなくて済むと考えると思われます。

結局、米中関係が一気に悪化することはなく、今回は一時休戦という形で、今後は休み休み悪化をしていくんだろうと私は思います。

米中はピリピリしたまま年を越すことになりそうですね。

 

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