中田宏チャンネル_181120_#865_日露交渉

11月14日、シンガポールで安倍晋三首相とロシアのプーチン大統領が会談し、北方領土問題が大きく前進するのではないかという報道が相次いでいます。

より正確な合意内容は昭和31(1956)年の日ソ共同宣言を基に平和条約交渉を加速化しようということで、意味するところは北方領土問題を解決して平和条約を結ぶことです。
その理由は日ソ共同宣言には
「平和条約締結後に歯舞色丹の2島を引き渡す」
とあるからです。

北方領土はソ連(当時。現ロシア)による極悪非道な仕打ちで占領されました。
これについては以前に当ブログにわかりやすく書きました。

2016/02/05「2/7は「北方領土の日」無法のデパート・ロシアに対抗するために」
http://nakada.net/blog/3852

従って、4島の返還を求めることは日本としては当然で、現在はソ連からロシアに至る不法占拠の状態です。

ですから、日ソ共同宣言に歯舞、色丹2島とあるものの、国後、択捉の4島全ての帰属を解決してから平和条約を締結というのがこれまでの日本政府の立場でした。
それでは今回、安倍首相はどう出るのでしょうか。

ずばり、2島返還と平和条約をセットで妥結して、残りの2島はこれから協議する余地を残すことを考えていると思われます。

というのはロシアが国後、択捉と大きな島を返すとは残念ながら全く思えず、日本は歯舞、色丹をまず取り戻して、残る2島を何らかの形で利用できるようにしようと考えているのではないでしょうか。

残る2島の共同開発など経済に関わることなどはロシアも日本の力を借りたいでしょう。
そして日本側はそのためにパスポート無しでの往来を主張するなどが考えられます。

しかしそれでもロシアは主権を絶対に渡そうとはしないでしょう。
私見ですが、ロシアが主権を有したままで期間を区切った自由往来などだったらロシアは飲むかもしれません。

日本は主権問題を継続して議論するような解釈の合意を目論むはずです。
一方でロシアは主権問題を解決済みとする合意にしたいはずです。

外交では玉虫色で両者がそれぞれ解釈できるようにすることはままありますけれども、今回はなかなか難航しそうです。


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