20150722_#041

「YouTube」ボタンからチャンネル登録をぜひよろしくお願いします!

新国立競技場の問題です。
安倍総理大臣が白紙に戻しゼロベースでの見直しに乗り出しました。
私はこの決定を支持します。こんなものを作っていいのかという問題意識は、私も共有していました。

今回の新国立競技場の2520億円という建設費はあまりにも豪華すぎるのではないかと批判が出ていたわけですが、では、過去に開催された他のオリンピックの建設費はどれ程だったのでしょうか。
どの段階のレートで換算するかなどによって多少違いがあるかもしれませんが、前回のロンドンオリンピックの新設競技場が500億円台後半~600億円台。2008年の北京オリンピックでは400億円台~500億円台ということで、いずれにしても今回の2520億円はあまりにも突出していることは間違いありません。
その意味で国民の批判も集まり、当事者であるアスリートたちからも「こんなに高額で豪華すぎる競技場などは望んでいない」という発言が出ているほどです。

しかし私は、実は建設費が高いことが問題なのではないと思っています。
重視すべきなのは建設後の維持・管理費で、それはマネージメントを行う側が常に意識をしなければならないことなのです。

私の経験では、横浜市長になった時には2002サッカーワールドカップ決勝戦の横浜開催が決定しており、そのスタジアムとして横浜国際総合競技場(現:日産スタジアム)が完成したところでした。私は「できあがった以上は作ったことを文句言ってもしょうがない。今後どのように有効に活用していくかを考えなければならない」との立場で、そこで考えたのがネーミングライツ(命名権)の導入でした。

当時、横浜国際総合競技場全体の維持・管理費は8億円程度でした。これに対し、例えばサッカーJリーグや音楽コンサート利用などからの収入が3億円超、そして市の予算(=税金)から4億円超を投入して維持する、という状態でした。
当時、ネーミングライツの先例は東京の味の素スタジアムただ一つで、1年間の命名権は約2億4千万円でしたが、私は横浜国際総合競技場の命名権を年間5億円に設定することとしました。結果として日産自動車と年間4億7000万円、5年間の契約(総額23億5千万円)に合意しました。

目指したのは、維持・管理費をゼロにすることでした。ビジネスと同様の発想をしたのです。建設時の一時にやや高額なものを作ったとしても、その後のメンテナンス費を抑えることができれば最終的にはより市のためになる施設になると考えたからです。このように、特に公共施設の建設に関してはトータルコストで考えるべきだと思います。

今回の新国立競技場への批判は、2520億円というそれでもあまりに高い総工費も問題になっていますが、一方で改修費に年間20~30億円、さらに維持費も同程度とアバウトな試算が出ています。改修費と維持費を両方足して40億円~60億円もかかってしまうような代物は作ってはいけないというのが私の考えです。

その先に持続可能に運営できるのかを考えてハコを作るということの徹底的な追及を今回の見直しの柱にするべきだと思います。


「YouTube」ボタンからチャンネル登録をぜひよろしくお願いします!