中田宏チャンネル_180827_#807_トンガ

南太平洋にトンガ王国という島国があります。

かつてはラグビーなどで日本への留学生が活躍しましたが、そのトンガのポヒバ首相が中国に債権放棄を求めているという時事通信の記事を発見しました。

債務帳消し、中国に要求=太平洋島しょ各国で共同提案を-トンガ
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018081500911&g=int

中国からトンガへの貸し付けは約1億ドル、日本円で110億円で、とても返しきれないということで帳消しを求めています。
9月には同じ島国、ナウルで開かれる首脳会議「太平洋諸島フォーラム」で、許してほしいと中国に頼む文書に全体で署名しようと主張しているそうです。

トンガの人口は約11万人、年間の1人当たり名目GDP(Gross Domestic Product。国内総生産)は約4,125ドルで、「返せないから許して」というのは何だかかわいそうな気がします。

実は中国による貸し付けで悲惨なことになっている国は他にもあります。

例えばスリランカ共和国。
南部のハンバントタ港は中国の資金と会社で整備・建設しましたが、その金利は6. 3%、やはり返せないということになってしまいました。
その結果、港の運営管理を行うスリランカ企業の株式70%を中国の国営企業に99年間の譲渡、すなわち中国が好きにできる港という形になり、いわば「乗っ取られ」ました。

ちなみにスリランカの名目GDPもトンガとあまり変わらなず1人当たり年間約4,309ドルで、人口は2,100万人ほど、中国への債務残高は80億ドルあります。

一方、東南アジアのマレーシアでは
中国資金での鉄道建設などの合意が両国間でなされていましたが、その後、政権が交代しました。
かつでの首相、マハティール氏が
「このままでは債務の罠すなわち中国の属国になってしまう」
ということで、92歳で首相に返り咲いた政権交代劇です。
その後、鉄道建設やパイプラインなど中国資金が前提だった計画は中止になりました。

結局、中国が作ってくれてタダでくれるようなことはありません。
自己負担がありそれを払えないと貸し付けられ、返せないと召し上げられるという循環になってしまっているわけです。

かつて、欧米や日本もいわゆる発展途上国に貸し付けを行いました。
しかし返せない計画は作りませんでしたし、仮に返せなくなった場合は債権を放棄したり、また無償援助で返済を求めない援助を増やしてきました。

しかし中国の場合は、返せないことが前提で貸しているようです。


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