中田宏チャンネル_180702_#768_働き方改革

働き方改革法が成立しました。

今国会で安倍晋三政権が”最重要法案”と位置づけてきたものですが、実は平成27(2015)年4月3日の法案提出から3年以上が過ぎていました。
すなわち
「なぜそれでも通すのか」
「なぜそんなに時間がかかったのか」
ということでしょう。

かいつまんでみると、残業は年720時間まで、単月で100時間未満に上限を規制されました。
これまでは1日8時間・週40時間労働を超える分については労使間の協定があれば残業を命じられましたが、残業は良くないという価値観でしょう。
また正規雇用と非正規の待遇があまりにも違うということで同一労働同一賃金、同じ仕事だったら同じ賃金という考え方が導入されます。
さらに年収1075万円以上の経営コンサルタントや金融ディーラーなど一部の専門職に限定ですが、労働時間ではなく成果で評価できるようになりました。

これらの具体的な影響は多岐にわたりますが早いものは平成30(2019)年4月から大企業に適用され、中小企業はその1年後ということになっています。

法案審議ではすったもんだがありました。
3月7日のブログ「【働き方改革】私も1日100時間くらい働いてるつもりではいますが…」に書きましたが、
誰が見たっていい加減なデータを厚生労働省が出していたことは論外で、しっかりとした情報がなければ議論になりません。

2018/3/7【働き方改革】私も1日100時間くらい働いてるつもりではいますが…
http://nakada.net/blog/12147

とはいえ今回の法整備に至ったそもそもの問題意識は重要です。

日本はGDP(国内総生産)は世界3位ですけれども、”1人当たり”は第25位と大きく順位を下げます。
すなわち生産性が低く、日本は時間当たり46ドル(約5000円)とアメリカやドイツの3分の2にしかなりません。
同じ人が、あるいは同じ時間を働いたとしても3分の2しか価値を作れていないということで、人手不足と言われ少子社会で働き手がいない状況ではなおさら生産性を上げていくことは経済を維持していくために重要です。

そのために機械化やIT化も必要ですが、一方で生産性を上げるために正当な対価の支払いや付加価値を上げることも必要で、例えば日本の外食産業は今や世界で最も安くしっかりと対価を払うというアプローチも重要です。

また、大企業は可能でも中小企業はできるのかということや、野党が主張していた
「導入で過労死が増える」
といった懸念はこれから注視していく必要があります。

与野党の問題意識は正しいですが、今後どうなるかは、やってみなければわかりません。


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