6月5日に経済財政諮問会議が開かれ、経済財政運営の基本方針いわゆる“骨太の方針”の原案が示されました。

方針は閣議で最終決定しますが、諮問会議の委員は次のとおりです。

経済財政諮問会議議員名簿(11名)
議長
安倍晋三 内閣総理大臣
議員
麻生太郎 副総理 兼 財務大臣
菅義偉 内閣官房長官
茂木敏充 内閣府特命担当大臣(経済財政政策)兼 経済再生担当大臣
野田聖子 総務大臣
世耕弘成 経済産業大臣
黒田東彦 日本銀行総裁
伊藤元重 学習院大学国際社会科学部教授
原定征 東レ株式会社 相談役
高橋進 日本総合研究所 チェアマン・エメリタス
新浪剛史 サントリーホールディングス株式会社 代表取締役社長

経済については例えば規制緩和に関して近ごろ話題になっていた国家戦略特区や、あるいは人手不足をどう賄うか、また増税するかしないかなども議論されます。
財政では医療や介護費をどう抑制していくのか、そして財政目標をどうするのかなどが議論されますが、今回の原案で「やはり」と思ったのは”プライマリーバランス=基礎的財政収支の黒字化の達成目標年度の先送り”です。

この件は1月26日の当ブログでも懸念を書きました。
2018/01/26「【再炎上】PB黒字化「再」延期。総理、少しは「イタミ」も必要では」
http://nakada.net/blog/11786

またそもそもプライマリーバランスって何?という方は次もご覧ください。
2016/06/09「【消費税】増税延期の「プライマリーバランス」って何さ!」
http://nakada.net/blog/5687

非常に簡単にすれば、毎年の税収で毎年の政策が賄えるということです。
借金すれば誰でも何でもできますが、それに歯止めを掛ける一つの考え方としてプライマリーバランスの黒字化という目標を今まで安倍政権は2020年に達成としてきましたが、2025年に先送りするわけです。

今までも何度も「目標の堅持はいいけれども、それは実行しないと意味がない」と言い続けてきました。

私だけではありません。
さすがに安倍政権には好意的な産経新聞ですら、
20180606産経新聞
安倍晋三政権はどこまで腰を据えて財政を立て直すつもりか。その覚悟が伝わってこない。
と書いています。

2025年にはいわゆる”団塊の世代”(昭和25(1950)年までに生まれ)が75歳以上すなわち後期高齢者になります。
しかしもちろん2025年に医療費や介護費がドーンと上がるわけではありません。
今この瞬間も医療・介護費の社会保障費はどんどん上がっているのは、以下のグラフや表の通りです。

2017医療費

2017介護費
(『平成29年版厚生労働白書』より)

いずれにしても社会保障費だけではなく国の歳出全ての見直しを行わなければなりません。
だからこそ一刻も早く財政再建に向けて努力しなければなりませんが、何よりも重要なことは約束が守れるかどうかでこれこそ日本が生きていく道にほかなりません。

とはいえプライマリーバランスを黒字にしても実はみるみる借金が減るわけではありません。
長年にわたって積み上げてきた借金が数年でパーンと減るなどあり得ません。

ただし、日本という国は自分たちに課した目標が守れ、財政は毎年かろうじてでも黒字で運営できるようになることが、これだけ積もりに積もった借金で不測の事態、例えば金利がドーンと上がって国債が大暴落するようなことにならないよう防ぐための道です。

約束を守るならお金は貸してももらえるでしょうが、逆だったらどうなりますか?


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