東京都内でのある講演会に行ってきました。

自己規制する文明は可能か?

タイトルは「自己規制する文明は可能か?」
講演したのは東大名誉教授・人類学者の尾本恵市さん、経済産業省の前田泰宏さんそして資源・環境ジャーナリストの谷口正次さんで、その後この三方に他の方も加わって鼎談というものでした。

この講演の前提は、私たちの希望はよく
「景気を良くしてほしい」
とすなわち経済成長が前提の社会になっていて叶わないと不満が募る。
しかし経済成長はすればするほどいろいろな矛盾も出てくる。
例えば古くからは地球環境の問題、さらに貧困問題、そして資源開発すればするほど環境汚染やそこに住んでいた人たちが人権問題にさらされるということ等です。

例をあげると、近年はIT化が進んで普通にパソコンやスマホを持つようになり、銅の使用量が劇的に増えてその争奪戦になっています。
あるいはコバルトなどのレアアース(メタル)も同様で、そもそも量が少ないから”レア”なわけですが、採掘するところはインドネシアをはじめとした発展途上国で、そこにそもそも住んでいた原住民らが住む場所を追われて激しい環境汚染の中で暮らしたり、また殺されたりして反対すらできない状態になっています。

そもそも経済成長はし続けられるものでしょうか?
人類の人口の歴史を繙くと約1万2千年前は約800万人で少しずつ少しずつ増えてきましたが、1750年に8億人になりそこからガーッと増えました。
1974年には39億人そして今はもう70億人になっています。
単純に食料の調達だけでも大変ですけれども経済成長を追い求めることでいろいろな問題がより深まってきました。

そこで出てきたのが”自己規制”という発想で、「法的な」規制ではなくあくまでも「自己からの」規制ということです。

しかしそれを善意で自ら進んでやる人がいたとして、ライバルはどんどん環境に負荷をかけてコストの安い開発をしていたり、あるいは経済成長しなくなったら所得分配をどうするか、ますます奪い合いになるのではといった疑問も浮かびます。

この問いには次のような解答例がありました。
世界的なスポーツブランド「PUMA」は今、牛革のスニーカーを作っていないそうです。
それは牛革の調達のために牛を育てることは環境への負荷が高いことのひとつということで、代替製品で作ることの方がベターと判断をしたところ、これが消費者からは逆に支持されたそうです。

難しい問題ではありますが「自己規制」という言葉を知ったことは非常に大きな意味がありましたし、今後のキーワードになる予感もします。


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